紅屑の記憶

「………あなたが…」


先に沈黙を破ったのは
リシナだった


「知る事が恐いなら
知らなくていい…
知らずに私といれば
いいんです……」


リシナはイヴを
強く抱きしめる


「……あなたが恐れる物から
私はあなたを守ります
あなたがそれを望むなら…

私はあなたを助けた事を
後悔などしません…」


リシナの言葉に
イヴは目を見開き
リシナを見上げた


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