紅屑の記憶

紅い瞳



もうどうやって
此処まで来たのか
分からない


覚えているのは
お母さんが赤に染まった姿


此処でどれくらい
過ごしたのか
今がいつなのかも分からない



「…………今は……
朝なの?……夜なの…?


イヴは冷たい
鉄の床に手を付いた


「……寒い……」


真っ暗で…冷たい
鉄に囲まれた世界


ここは牢獄だ…




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