紅屑の記憶

私が惹かれたあなたが
最も憎む存在だったなんて…


知りたくなんか
なかったよ…


知らないまま
記憶が戻らなければ
ずっと一緒に
いられたかも知れない


ずっと……一緒に…


「……イヴ…?
どうして泣いている
のですか?」


目を開けると
涙を流すイヴをリシナは
心配そうに見つめる


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