紅屑の記憶

「どうして…泣いて
いるのですか…」


リシナはイヴの
涙を優しく拭う


「私は不安になります
あなたが涙をながすたび
消えてしまいそうで…」



リシナはそう言って
イヴを抱きしめた


「何処へも行かせませんよ」



その言葉にイヴは
目を見開いた


まるで見透かされ
てるみたい…



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