紅屑の記憶

その闇が晴れた時
そこには…


まがまがしい闇を放つ
黒い剣の姿があった


「これがあの娘の姿だ」



マオは愛おしむように
剣を優しく撫でる


撫でた手からは
深く紅い血が流れていた



その血を剣が吸う


その瞬間剣は
赤く光った



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