紅屑の記憶

「…それでも……
リシナなら大丈夫…
彼は沢山の人に愛されてる
一人じゃないから…」


そう言ってイヴは
笑顔を浮かべた


『……そう………
じゃあいくわよ
少しの間あなたを
人間の姿へ戻すわ』


その言葉にイヴは頷く


「…ありがとう…ルアム」


イヴの言葉にルアムは笑う


『何年あなたを見てきた
と思ってるの
今更、礼なんかいらないわ』



そう言って右手を上げた



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