紅屑の記憶

「…また明日か…な…」


イヴはそう言って
歩き出そうとした
足を止める


「………………」


イヴは無言で
ある物を見つめていた


「…あれ……は…」


広場に地面に桃色と
紫色の花がいくつも
落ちている



「……偶然かな……」


紫はあの人の髪と瞳の色…
桃色は私の髪の色だ



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