ねぇ、こっち向いてよ。
「あ、いい感じの保冷材発見!
冷やさない事には腫れもひかないわっ」
保冷材を布で包んで
あたしに渡す。
「・・・ごめん」
「いいわよそんくらい
外は?寒かったでしょう」
「そうでもない」
「そうなの?
っていうか楓1人で外でかけた??
外カップルでイッパイなのに」
「大丈夫だった」
クスリと、微笑む。
嫌い。
大嫌い。
嫌いに・・・・なりたい。
多分きっと
姉を心から嫌いになれないのは
親から優しさを与えてもらえなかったから
余計に優しさが心に染みる。