ツンデレお嬢様の初恋
「え?あ、はい・・ではその時間ではい、失礼します」
電話を切るなりあたしは溜め息をついてしまった。
「二階堂さまねぇ、様付けるほどのやろーじゃねえだろ」
「社交辞令よ」
「あいつに会うの?」
そう聞く西園寺恭冶は
じりじりと私に顔を近づけてくる。
ここで動じてしまったら負けな気がする!!
私はびくともせずに
「ええ」
と一言答えた。
「会わない方がいいだろ、あいつの女遊びが激しいって噂お前にも届いてるだろ」
「それでも行かなくちゃ、貴方にだってわかるでしょ?その理由くらい」
「ったく、そうじゃなくて!!俺たち一応婚約者だろ?」
「だから他の男と会うなと?」
「べつにそうとは言ってねえだろ」
もうなんなの。
本当に苛つくわ。
あたしはなにも言わずに
ベッドから降りて、学校にいく準備をすることにした。