紅い瞳に囚われて
「ありがとうございましたー」
コンビニで雑誌を調達した私は夏の夜風にあたりながら、人一人いない海沿いの道を歩いていた。
ふと海に視線を向けるとちょうど月が顔をだし、砂浜が月明かりに照らされていた。
「……綺麗…」
「そうだね、とても綺麗だ」
美紅が思わず呟くと背後から、低く、そしてとても澄んだ声が聞こえた。
ビクッ
「だっ誰っ?!」
私はバッと後ろを振り返った。
「はじめまして……゙純潔゙の姫」