男装人生



………

いや、違う。
アイツはそんなあまっちょろいヤツじゃない。



もう見ない振りは辞めよう。

数日間接してきてホントはわかってた。

そんな訳ないって自分自身に言い聞かせてただけ。

アイツは無視しようにもできない理由があるんだ。


そう。




私が女だから。



どうして気づかれたのかわからないが多分間違いない。

希夜が生徒会長で、どういうわけかこの学園を大事に思っていることは今日の決意表明で分かった。


どんなに嫌いでも、学園に相応しくない怪しい女をそのまま放置するわけにはいかないってことか。

学園の為に。





希夜は正しい。


事実、私は学園の秘密を探ろうと来たんだから。

なにを調べたらいいのかさえ分かっていないへっぽこスパイでも希夜は見逃さない。

私はいつでも潰しのきくから泳がせてるだけで。


ただの暇つぶし、なんだと思う。



”簡単に終わらせないよ?”



そうゆうことなんだ。



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