男装人生
「ほら、おめぇ用事があるんだろ?」
優しく背中を押す正義の味方。
なんて男らしい人なんだ!!
絶対偉大になるよ。
「あのッ!!」
「ん?」
「お名前は?」
「・・・俺の名前なん」
「苗字だけでも!!」
「藤原だ。」
藤原さんというのか。
同い年のはずなのに敬語にさせてしまうオーラがある。
かっけ〜!!
優しいし、男らしいし
しかも命の恩人だ。
感謝の気持ちを込めて一礼をした。
「藤原さん、ありがとうございました!!」
「あぁ。じゃ、またな。」
「はいまた!!」
本当は用事なんてないけどもう言ってしまったからここに居るわけにはいかない。
同じ一年生だからいつでも会えるだろう。
いや、絶対に会いに行く!!
私は大きく手を振り、寮に向かって走りだした。
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