男装人生


足を踏み入れるとパッと電気がつく。
ついでに冷房も入った。

センサー式のようだ。

部屋は散らかってはいないのだが、背の高い棚で半分を占められていてぎゅうぎゅう感が凄い。


「適当にくつろいで頂戴。」


くつろいでと言われても、居心地が悪い。

てか、狭い・・・

棚の隅に寄り何とか場所を確保し、座り込む。

樹里ちゃんは棚に近づき何やら探しているようだ。



あれはなんだろう。

棚にズラッと並んでるやつ・・・

本?

いや、違うか。
表紙がくまちゃんだ。


「アルバムよ。」


なんだ、アルバムか・・・

ジッと見ていたら樹里ちゃんが気づき教えてくれる。



そして、その中の一冊を取り怜悧の前へ座ろうとした。


その時、アルバムにくっついていたのだろう。



ひらりと何かが舞い落ちた。



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