男装人生
「たった、3日のことだろ。他の奴と喋っていたし、僕も忙しかったし。・・・怜悧のことは圭也に聞いてるから問題ないと思って。」
「ふ、ふーん。」
たしかによく考えればたった3日のことなのに、なんでこんなに寂しがってるんだろう。
休み期間が濃すぎる内容だったからだろうか。
やっぱ、どうかしてるよ私・・・
「ま、怜悧もクラスに残れることになったことだし、お祝いしなきゃね。僕のおかげなんだから感謝しろよ。」
「うん。わかってるよ。」
「やけに素直で怖い・・・」
「は?俺はいつも素直で可愛いだろ~?」
両手をズボンにつっこんだだらけた格好のまま、口を半開きであけ、訝しげな顔で見られる。
傍から見たら、不良少年に絡まれているようにしか見えないだろう。
つり目、猫背だからなー
怜悧は思わず光の髪の毛をぐしゃぐしゃにした。
「ちょっ触んなっ‼」
「ふふふ~」
眉と目を細め、私の手を嫌がる光。
両手使って防御している。
怜悧はそれが楽しくて仕方がない。
気持ちがふわふわして浮き立つ感じ。
「お前、成績が上がったとはいえクズには変わりないんだからな。放課後会は続けるからな。」
"放課後会"って、いつの間につけたんだろ。
"勉強会"じゃなくて"放課後会"なんだ・・・ふふ・・・
光はまだ先生でいてくれるみたいだ。
ん?クズ?
なんか忘れてるような・・・
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