男装人生



「もう止めろっ、お前、戸締り終わったの?」


「忘れてたっ‼」



なにくんだっけ?
あ、そうそう。道城くん。
困っているかも‼


光への攻撃を止め、どうしようか考える。



「早く行ってやれよ。」


そう言っても、せっかく会えたのに。


「光は?」


「はっ?何で僕が。」


そう言うと思った。
仕方なく1人教室に向かって歩き出す。


だが、なぜか後ろから足音が聞こえる。


振り返ると、のろのろと光が付いてきていた。


「どうして?」


「お前がそんな顔するからだろ⁉」



はぁと溜息を吐きながらもちゃんとついてきてくれるのは光らしい。

それにしても私はどんな顔してたんだろう。
顔に出るタイプらしいから、恥ずかしすぎる。



教室までの道のりはあっという間に感じた。



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