男装人生
今まで怖がってたのはなんだったのだろう。
二人は玲李が何をしても離れていかなかった。
この二人だからなのか、環境が悪かっただけなのか、幼い玲李には分からない。
だけど、二人と一緒なら何をしても楽しかった。
二人と一緒なら何でも出来るような気がした。
悪戯っ子のお転婆で明るいきーちゃん。
いつだって無邪気な笑顔に心洗われた。
真面目で人一倍責任感が強くて、泣き虫で繊細なみーちゃん。
いつだって優しい言葉に心救われた。
二人のおかげでふさぎ込みぎみだった玲李も段々と明るくなり、少しずつ社交性もついていった。
何もかも順調だった。
あんなに嫌がっていた学校にだって通えるようになり、形ばかりの友達だけれど、一応できた。
毎日必ず来てくれる、二人の親友。
何かが、崩れたのはあの頃からかもしれない。
3年の年月が経ち、私達は少しだけ成長した。
そして、二人はいつしか一緒には来ないようになっていた。
きーちゃんが月、火、水、木、金、土、来て、みーちゃんが日曜日にくるといった感じだ。
玲李は日曜日にしか来てくれないみーちゃんに不安を覚えていた。
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