男装人生


みーちゃんに手を引かれ屋敷の中に入り、着替え、手当てをしてから、何事も無かったかのようにいろんな話をし、笑い合った。

みーちゃんは玲李が寝るまで傍にいてくれた。




そして、みーちゃんはその日を境に来なくなった。



後を追うように、1か月後、毎日のように来ていたきーちゃんまで来なくなった。




あの幼き日々を思い出すと楽しかった事が多かった分、切なくなる。

居なくなってから気づいた。

親友だと思っていた、二人の事を何一つ知らなかったのだ。

名前も、住んでいる場所も、何もかも。



私にあるのは、楽しかった思い出と、ボロボロの黄緑色のワンピース。


二人が居なくなってから玲李宛に届いた二人からのプレゼント。




琥珀色のシンプルなデザインのやっぱり風変わりなワンピースだった。




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