男装人生
「圭也‼今日入学式でしょ?早く出ないと遅刻するわよ!」
「んあ?・・・てっ!」
無駄にデカいソファーにふんぞり返って座り、ダラダラしていると松ねぇに頭を引っぱたかれた。
俺は遅刻だって全然構わないのに。
前の家とは比べ物にならないくらい広い部屋に松ねぇの声は響いてさらにうるさく感じる。
すぐ手が出るし、うるさいし、あーイライラする。
「こらっ!圭也っ、何してるんだい。」
「げっ」
向こうの部屋からヨタヨタとばぁちゃんがやってきた。
この家で一番怖いのは実を言うとばぁちゃんだ。
容赦なく杖で叩いてくる。
手加減ってものを知らない。
これだから年寄りは…
「んん?なんか言ったか?」
「いや、何も‼」
急いで2階へ駆け上がり、学校に行く準備をする。
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