男装人生
「高等部は中学部の半数しか入学できないように決められている。このまま2年の後半までDクラスにいれば、もう未来は決まったようなものだよ。ちなみにクラスでは何番なの?」
「・・・3番。」
「思ったよりいいね、早めにCクラスの上位まで成績を上げた方がいい。1年のうちに上げていると、来年はクラスを変えてもらえる可能性があるから頑張ってみれば?」
クラス替えか。
それはいいな。
だけど・・・
「でも、それなら白神もクラス替えを狙っているってことだよな?」
「アイツは自分の成績をコントロールしているから確実にCクラスになるだろうね。」
「コントロール?」
「全国模試だけ見るとアイツ本当はAクラス並みの成績のはずなんだ。なのに自分の成績をコントロールして、絶対にAクラスに来ようとはしない。」
「なんでだ?」
「俺達がいるからでしょ。それに、Aクラスにはアイツにも手を出せない資産家の息子がいるから自由に動けないだろうし。アイツは簡単に支配できる駒(コマ)がいるクラスを狙っているんだよ。」
じゃあ、俺、Cクラス行っても現状変わらないじゃん・・・
落胆した様子に気が付いたのか希夜がもう一言付け足す。
「Aクラスならアイツは来ない。」
Aクラスに来いってことか?
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