男装人生


「そんなことでどうする。今、Aクラスのビリは君なんだから高等部では同じクラスになる可能性だってあるでしょ。」


「げっ、嫌な事言うなよ~高校行きたくね~なぁ」


「こんな腑抜けがAクラスなんてね。この学園も落ちたもんだ・・・」


「おいッAクラスになったのは実力なんだからそんなこと言うなよ‼」

責任を感じているのか若干落ち込んでいる希夜に慌てて突っ込む。


「高等部はそんな甘くないよ。」

確かにこの学園に入学してからそんな噂はよく聞く。
高等部だけ遠いここから離れた辺地に建てられ、全寮制。
成績上位者15名は優遇され、好きな時に帰れるらしいが、それ以外は学園に缶詰め状態で自由がないと聞く。

今ビリの俺が成績上位者になれるとは限らないし、やっていけるか正直わからない。

何といっても家族に会えないのが辛い。
くるみの成長は一瞬でも見逃したくないのだ。



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