男装人生
「オレ、ここの高等部行く意味あんのかな・・・」
思わずそう呟いてしまった。
案の定、希夜に睨まれる。
学園大好き人間だからな。
「・・・冗談だよ。」
慌てて取り繕うように曖昧に笑った。
だが、
「意味ならあるでしょ。」
「え?」
真剣な希夜の瞳にぶつかる。
まだ底冷えのする爽やかな風が吹き抜けた。
「君はーーーーーでしょ?ーーーーー。」
俺はその時の希夜が忘れられない。
さも当然のように言い切ったその言葉に俺はこの先ずっとこの学園で学ぶことを覚悟した。
ホント食えないヤツ。
もしこの先、俺が学園から離れることになるとしたらきっと異常事態が起こっているだろう。
それしか考えられない。
.