キケンな実験室-白衣の王子様-
「あー、気が重い」
あんな夢を見てしまった後に会うなんて、超気まずい。
いや、気まずいのはあたしだけだ。
別に向こうは知らないんだから、普通にしてりゃいいんだよね。
しっかし実験室っていくつかあるけど、どこに行けばいいんだろ。
ひとつのドアを開ける。
「ごほっ。ごほっ」
カビの匂いが充満している。
遮光カーテンを閉めていることもあり、辺りが真っ暗だ。
埃っぽいよー。
こんなとこ掃除すんのー?
勘弁してよ、もう。