キケンな実験室-白衣の王子様-
「……へっ?」
状況がつかめなくてぼやっとしていると、先生はあたしの両手をぐっと引っ張り、立たせる。
そのまま先生の顔が近づいて。
こ、これじゃ夢の通りになっちゃうよ!
あたしの動揺なんてお構いなしに、先生はあたしの顔の位置まで屈んだ。
ゆっくりと先生の手があたしの顔に触れる。
「ちょっ……。な……!!!!」
キスされる、そう思ったその時。
「目にクモの巣入っちゃうよ?」
先生はあたしに引っかかったクモの巣を取り払う。