キケンな実験室-白衣の王子様-
「……やりました! あたくし、やりました!!」
「うむ」
「今月は毎日遅刻しました……」
「よろしい」
素直に認めたあたしに一瞬優しい顔を見せたかと思うと、先生は意地悪そうな表情を浮かべこう言うんだ。
「今日はとりあえず、ビーカーなどを100個洗ってください」
それはもうご丁寧な口調で。
逆に怖い。
「毎日ノルマありますから。がんばってね」
天使の笑顔で悪魔みたいなこという。
「……はい」
あたしの返事に、先生があたしの髪をくしゃくしゃと撫でる。
手、おっきい……。
なんかズキンとするよ、胸が。
何だろ?
これ。