キケンな実験室-白衣の王子様-
パニックになったあたしがやっとひねり出した言葉は、なぜかコレだった。
「先生、牛乳おごって」
「はあ?」
ええ。そうでしょうね。
自分でも「はあ?」です。
いや、むしろあたしの方があたしに「はあああああ????」って言いたい。
だって緊張して熱くなって、なんか喉カラカラだったんだもん。
「何ですか、それ」
「いいじゃん。今日の分は全部やるから」
「んんーー?」
先生は顎に手を当て考え込んでる。
特定の生徒にだけっていうのはなーとか何とか言いながら。
「じゃあさ。先生、あたしと賭けしよう?」
あたしの提案。
「いいですね、面白い」
先生は意外と負けず嫌いだから、こういうのに絶対乗ってくるって思った。