執事と共に日常を。
「貴方に恋人がいようがいまいが、関係ないもの」


その目は、思いのほか毅然とした色を称えていた。


「おやおや……」


春樹は、ポケットの中の恵理夜の手を離し、恵理夜と距離をとった。


「では、私があの人を追いかけても、構いませんね」


恵理夜は、目を見開いて立ち尽くしていた。

だが、次の瞬間には顎を引き覚悟を決めたような表情になった。
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