執事と共に日常を。
春樹は、誕生日に恵理夜から贈られた重厚な懐中時計を開いた。

夕方の4時半を回ったところだ。冬の日は短い。


「あまり、遅くなりませんように」

「わかってるわ」

「何かあったら、必ず連絡を下さい」

「わかってる」


そうは言いながら、めったに連絡は寄越さないのだ。
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