執事と共に日常を。
「……君は、もう帰ったほうがいい」


ようやく、顔を上げてユウヤは言った。


「死ぬのかしら」


恵理夜は、その腕を掴みあぐねて手を彷徨わせながら言った。

ユウヤは、その手を掴んだ。


「付き合ってくれるかい」


黒目がちの瞳を真っ直ぐに除きながら問う。


「無理ね」
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