執事と共に日常を。
幸なのか不幸なのかわからないが、日の落ちた河原に人影はない。

目の前には、二人の命を飲み込み損ねた川が、夜を飲み込んで悠然と流れていた。


「案外、泳ぎが得意じゃなくてもどうにかなるものね」


と、恵理夜は苦笑した。

ユウヤが落ちたのを確認した瞬間、恵理夜は躊躇を振り切り自分も飛び込んでいた。
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