執事と共に日常を。
「何か、ありましたか」

「ちょっと、痴情のもつれ的なごたごたはあったわ」


チジョウ、という言葉が一瞬変換できずに思考が止まる。


「お怪我は」

「……ないんじゃ、ないかしら」


カチカチと、歯が噛み合わない音が聞こえる。

間違いなく、緊急事態の予感だ。
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