執事と共に日常を。
ユウヤが意識を取り戻したとき、彼女は懸命に体温を奪わせまいと自分を抱きしめていたくれた。

その彼女が、今こんな苦しそうな目に合っている。


――自分のせいで。


「すまない」


涙を、流していた。

流せなかった涙を、流していた。
< 243 / 267 >

この作品をシェア

pagetop