執事と共に日常を。
春樹は、ユウヤが起き上がる前に恵理夜を起こした。

そして、すぐに恵理夜のずぶ濡れになったコートを脱がせ出来るだけ軽装にした上に自分のコートを羽織らせた。


「向こうに、俺の車がある。ひとまずは、お嬢様を運ぶ。一緒に来て欲しい」

「あ、ああ」

「貴方は、怪我とかは」

「大丈夫だ……すまない」


彼は、もう一度その言葉を繰り返した。

春樹は、首を振って恵理夜の身体を抱えあげた。
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