ヘルメット

ヘルメット

Ｊは小学校３年生。クラスが変わってからＪは人見知りのためなかなか友達ができなかった。新しいクラスになって半月ほど経つとＪにちょっかいを出す者が数人出てきた。頭をポカポカと叩くのだ。Ｊの席は一番後ろだったためか休み時間が始まりと終わりにＪの後ろを通る彼らはポカポカと頭を叩いて通る。最初はなんとも思っていなかったがだんだんＪは嫌な予感がしてきた。普段から成績があまりよくないＪは母親からもよく頭を叩かれていた。このままいくと自分は頭を叩かれすぎて馬鹿になるのではないかと心配になってきたのだ。そこでＪはヘルメットを被って学校へ登校した。もちろん授業が始まると先生に怒られたうえに一発頭をはたかれた。さらにちょっかいを出してくる奴らもさらにエスカレートしてしまった。こうしてＪは学校へ行かなくなってしまった。
しかし母親が黙っていなかった。Ｊの頭を何発も叩いて怒鳴りつけたのだ。これじゃあどこにいても頭を叩かれると考えたＪは猛勉強をした。猛勉強をして総理大臣になって全国民に常にヘルメットを付けさせようと考えたのだった。
それからＪの成績は上がり母親からは撫でられることが多くなった。クラスでも成績が一番を争うようようになりちょっかいを出す者もいなくなった。
そして今研究者となったＪは脳細胞の研究を行っている。