妖魔06~晴嵐~
「正真正銘、葉桜丞だ」
美咲にいきさつを話した。
「じゃあ、吟さんや郁乃さんは」
「俺の中にいる」
「そうなんだ」
「それよりも、美咲は何でクルトと一緒にいるんだ?」
クルトは里で仕事をしていたはずだし、美咲と絡んだ事もなかったような気がする。
「オラの姉が、イヴァンの側についただ」
何やら事情がありそうだ。
だが、事情を聞いたところで、姉の心境を変えられる程の説得力は存在しない。
なぜならば、相手がイヴァンの仲間だからである。
イヴァンの仲間とはいえ、強い信念めいたものがある。
暴力をもってして、解決を図る方法でしかないのだ。
「止めるつもりか?」
「姉のやってる事は間違ってるだ。だから、オラが止めるだ」
「お前は、お前の家族を傷つける事が出来るのか?」
「出来る」
クルトの目は真剣そのものだ。
しかし、危うくもある。
一つ間違えば、クルト自身が死ぬ可能性があるという事だ。
イヴァンの仲間になったという事は、全てを破壊する事にある。
それは、家族の命さえも厭わないという事だ。
「そうか。美咲もそれに付き合うために来たのか?」
「そうだね。少し、心配だから」
「オラ一人でやれる。余計な世話だ」
「クルトが何と言おうと、手伝うよ」
美咲は微笑む。
しかし、不思議な事がある。
二人は純粋な妖魔で、今の空気の中では暴走してもおかしくはない。
何故、元のままでいられるのか。
美咲にいきさつを話した。
「じゃあ、吟さんや郁乃さんは」
「俺の中にいる」
「そうなんだ」
「それよりも、美咲は何でクルトと一緒にいるんだ?」
クルトは里で仕事をしていたはずだし、美咲と絡んだ事もなかったような気がする。
「オラの姉が、イヴァンの側についただ」
何やら事情がありそうだ。
だが、事情を聞いたところで、姉の心境を変えられる程の説得力は存在しない。
なぜならば、相手がイヴァンの仲間だからである。
イヴァンの仲間とはいえ、強い信念めいたものがある。
暴力をもってして、解決を図る方法でしかないのだ。
「止めるつもりか?」
「姉のやってる事は間違ってるだ。だから、オラが止めるだ」
「お前は、お前の家族を傷つける事が出来るのか?」
「出来る」
クルトの目は真剣そのものだ。
しかし、危うくもある。
一つ間違えば、クルト自身が死ぬ可能性があるという事だ。
イヴァンの仲間になったという事は、全てを破壊する事にある。
それは、家族の命さえも厭わないという事だ。
「そうか。美咲もそれに付き合うために来たのか?」
「そうだね。少し、心配だから」
「オラ一人でやれる。余計な世話だ」
「クルトが何と言おうと、手伝うよ」
美咲は微笑む。
しかし、不思議な事がある。
二人は純粋な妖魔で、今の空気の中では暴走してもおかしくはない。
何故、元のままでいられるのか。