妖魔06~晴嵐~
何とか廃ビルの前に辿り着く。
「龍姫は、出てこれるか?」
龍姫を呼ぼうとすると、眼前に空間の歪が出来る。
「君は運がいいね」
「ライン」
ラインが空間の裂け目から俺の前に出てくる。
「今、君に道具を持っていこうとしていたところさ」
隣にナンバー01が袋を抱えている。
「ライン、龍姫の世界に連れて行ってもらえるか?」
「残念だが道具を渡す事は出来ても、君を連れてはいけない」
「何か制約があるのか」
「察してくれればこちらとしても助かるがね」
ナンバー01が袋を俺に渡してくる。
「因果に逆転はない。それを運命といってもいい」
「結果を知ってるようだな」
「それを決めるのは君達の役目だ」
「結果がどうなるかなんてどうでもいいって事かよ?」
「私は欲望にしか興味がない。君達の欲でどの運命をたどるのか、それを教えてもらいたいだけさ」
「終わらせてやるさ」
「夢の先に光がある事が君の欲望か。それも、いいだろう。それが君の運命になるとは限らないがね」
「そうかよ」
「頑張りたまえ」
何かを言う事なく、社交辞令だけを述べて次元の裂け目へと姿を消そうとする。
「ライン、ありがとうよ!」
ラインは期待しているといわんばかりにほんの少し笑うと、消えていく。
多分、この先に会うことはないのかもしれない。
「龍姫は、出てこれるか?」
龍姫を呼ぼうとすると、眼前に空間の歪が出来る。
「君は運がいいね」
「ライン」
ラインが空間の裂け目から俺の前に出てくる。
「今、君に道具を持っていこうとしていたところさ」
隣にナンバー01が袋を抱えている。
「ライン、龍姫の世界に連れて行ってもらえるか?」
「残念だが道具を渡す事は出来ても、君を連れてはいけない」
「何か制約があるのか」
「察してくれればこちらとしても助かるがね」
ナンバー01が袋を俺に渡してくる。
「因果に逆転はない。それを運命といってもいい」
「結果を知ってるようだな」
「それを決めるのは君達の役目だ」
「結果がどうなるかなんてどうでもいいって事かよ?」
「私は欲望にしか興味がない。君達の欲でどの運命をたどるのか、それを教えてもらいたいだけさ」
「終わらせてやるさ」
「夢の先に光がある事が君の欲望か。それも、いいだろう。それが君の運命になるとは限らないがね」
「そうかよ」
「頑張りたまえ」
何かを言う事なく、社交辞令だけを述べて次元の裂け目へと姿を消そうとする。
「ライン、ありがとうよ!」
ラインは期待しているといわんばかりにほんの少し笑うと、消えていく。
多分、この先に会うことはないのかもしれない。