妖魔06~晴嵐~
艶美なる乙女
自分の世界に戻った瞬間、前は何も見えない。
それほどに霧が濃くなっているという事だ。
「まずいな」
早く辿り着かなければ、邪魔が入るかもしれない。
邪魔というのは街にいる妖魔の事だ。
退魔師がどうにかしたといっても、全てじゃないはずだ。
街に増えた妖魔は、数え切れないはずだしな。
透視能力を発動させると、霧は関係なく前が見えるようになる。
傍には、ロベリア、ジャスミン、クルトが居るようだ。
道具のおかげか、クルトは何の影響も受けていない。
「クルト、体調はどうだ?」
「何も変わらないだ」
「それは良かった」
俺達は再びあの場所に向かう。
その途中だっただろうか。
「パパー!すごいで!前、何も見えへんで!」
状況が見えていない元気な声が聞こえてくる。
「この霧を食べる事で幾日か生きていけそうですね」
お前は一体、どれだけ貧乏なんだ。
「おや、この気配は葉桜君じゃないですか?」
アホ・マナフが摩耶を連れて近寄ってくる。
「気配で分るとか、どれだけ達人なんだ」
「これからピクニックですか?」
「俺らの顔がそんなに楽しそうに見えるかよ?」
「ピクニックついでに熊さんでも狩るのかと思いましたよ」
「ついでに修羅場を生み出すピクニックってどんなんだよ」
いつまでたっても、アホ・マナフは空気が読めていないようだ。
それほどに霧が濃くなっているという事だ。
「まずいな」
早く辿り着かなければ、邪魔が入るかもしれない。
邪魔というのは街にいる妖魔の事だ。
退魔師がどうにかしたといっても、全てじゃないはずだ。
街に増えた妖魔は、数え切れないはずだしな。
透視能力を発動させると、霧は関係なく前が見えるようになる。
傍には、ロベリア、ジャスミン、クルトが居るようだ。
道具のおかげか、クルトは何の影響も受けていない。
「クルト、体調はどうだ?」
「何も変わらないだ」
「それは良かった」
俺達は再びあの場所に向かう。
その途中だっただろうか。
「パパー!すごいで!前、何も見えへんで!」
状況が見えていない元気な声が聞こえてくる。
「この霧を食べる事で幾日か生きていけそうですね」
お前は一体、どれだけ貧乏なんだ。
「おや、この気配は葉桜君じゃないですか?」
アホ・マナフが摩耶を連れて近寄ってくる。
「気配で分るとか、どれだけ達人なんだ」
「これからピクニックですか?」
「俺らの顔がそんなに楽しそうに見えるかよ?」
「ピクニックついでに熊さんでも狩るのかと思いましたよ」
「ついでに修羅場を生み出すピクニックってどんなんだよ」
いつまでたっても、アホ・マナフは空気が読めていないようだ。