妖魔06~晴嵐~
俺達は世界の裂け目へと来る。
裂け目といっても、見た目は何もなっていないのだがな。
クルトはニオイで分っているようだが、俺の透視する目にも歪みが映るほどに末期状態のようだ。
「ここまで来てるとはな」
瘴気はここから噴出しているのか。
この世界の奥からは、明らかに嫌な空気しか感じられない。
「危ない状態なんだね?」
美咲が聞いてくる。
「ここが完全に開いちまえば、もっと世界がおかしくなるだろうな」
世界は完全に終わるだろう。
「そっか。行くしかないね」
「面倒くせえ事いってんじゃねえ。こんなくだらねえもんはぶち壊すんだよ」
苛立ちを見せる刃がせかす。
「刃さん、焦ってすぐにやられないようにね」
「笹原妹、テメエ、舐めてんのか?」
「そんな事ないよ。刃さんは頼りになる先輩だからね」
「ち」
二人が昔馴染みだというやり取りがよくわかる。
「いやはや、私としてはこの世界も悪くはないと思ってるんですよね」
「お前、何言ってんだよ?」
アカ・マナフは自分がよければいいという考え方なんだよな。
「死地の広がる空気、これは私にとってもいい事じゃないですか」
「そう思ってるのはお前だけだよ」
「おや、私の思考回路を読み取るあなたの思考回路を褒め称えたくなりますよ」
「誰もお前の頭の中身なんて考えるかよ」
「おや、私としては葉桜君の思考を読み取りたいんですよ?」
「気持ち悪い事言ってるんじゃねえよ」
アカ・マナフとの会話を早々に打ち切る。
裂け目といっても、見た目は何もなっていないのだがな。
クルトはニオイで分っているようだが、俺の透視する目にも歪みが映るほどに末期状態のようだ。
「ここまで来てるとはな」
瘴気はここから噴出しているのか。
この世界の奥からは、明らかに嫌な空気しか感じられない。
「危ない状態なんだね?」
美咲が聞いてくる。
「ここが完全に開いちまえば、もっと世界がおかしくなるだろうな」
世界は完全に終わるだろう。
「そっか。行くしかないね」
「面倒くせえ事いってんじゃねえ。こんなくだらねえもんはぶち壊すんだよ」
苛立ちを見せる刃がせかす。
「刃さん、焦ってすぐにやられないようにね」
「笹原妹、テメエ、舐めてんのか?」
「そんな事ないよ。刃さんは頼りになる先輩だからね」
「ち」
二人が昔馴染みだというやり取りがよくわかる。
「いやはや、私としてはこの世界も悪くはないと思ってるんですよね」
「お前、何言ってんだよ?」
アカ・マナフは自分がよければいいという考え方なんだよな。
「死地の広がる空気、これは私にとってもいい事じゃないですか」
「そう思ってるのはお前だけだよ」
「おや、私の思考回路を読み取るあなたの思考回路を褒め称えたくなりますよ」
「誰もお前の頭の中身なんて考えるかよ」
「おや、私としては葉桜君の思考を読み取りたいんですよ?」
「気持ち悪い事言ってるんじゃねえよ」
アカ・マナフとの会話を早々に打ち切る。