妖魔06~晴嵐~
「きゃひ、クルトォ、早く動かないと、お兄さんの毒も相当回ってるわよぉ?」
クルトは無言のままで、集中している。
その様子を見ていた女は俺を投げ捨てようとする。
しかし、俺が腕を掴んでいるせいか、離れる事はない。
「病人なんだから寝ときなさいよぉ」
俺の腕をどうにかしようとするが、全ての気力を腕に込めているので、離れない。
もし、訓練をしていなかったら、俺はとっくの昔に死んでいる。
後は、葉桜に渡された道具のおかげなのか。
面倒くせえ状況だ。
「テメエに、反省なんて言葉は、必要ねえ」
「きゃひ、そうねぇ、そんな面倒くさいもの、必要ないわねぇ」
女が俺の腕を手刀で切り落とす。
「が」
人形の糸が切れたように倒れこみ、起きようとしても立ち上がれない。
「クルトォ、あんたをいじめる時間がきたわよぉ」
女がクルトに近づいた瞬間、女の表情が変わった。
「何よ、これぇ」
クルトの集中していた結果が出たのか。
女は胸らへんをみている。
「クルトォ、あんた、やってくれる、じゃない」
顔を上げてみると、女の胸らへんには穴が開いている。
穴といっても貫通しているわけではない。
皮膚と肋骨に穴が開き、心臓がむき出しになっている状態なのだ。
「本当、殺したくなるわぁ」
クルトは集中しすぎたのか、息を荒くしながら膝をついた。
しかし、女は何事もないかのように、クルトに近づいていく。
「ち、面倒くせえ」
俺の体力も魔力も残り少ない。
魔力が回復する道具をつけているとはいえ、それを上回る程の傷を負っている。
面倒ではあるが、女をやるのは今しかないのだ。
クルトは無言のままで、集中している。
その様子を見ていた女は俺を投げ捨てようとする。
しかし、俺が腕を掴んでいるせいか、離れる事はない。
「病人なんだから寝ときなさいよぉ」
俺の腕をどうにかしようとするが、全ての気力を腕に込めているので、離れない。
もし、訓練をしていなかったら、俺はとっくの昔に死んでいる。
後は、葉桜に渡された道具のおかげなのか。
面倒くせえ状況だ。
「テメエに、反省なんて言葉は、必要ねえ」
「きゃひ、そうねぇ、そんな面倒くさいもの、必要ないわねぇ」
女が俺の腕を手刀で切り落とす。
「が」
人形の糸が切れたように倒れこみ、起きようとしても立ち上がれない。
「クルトォ、あんたをいじめる時間がきたわよぉ」
女がクルトに近づいた瞬間、女の表情が変わった。
「何よ、これぇ」
クルトの集中していた結果が出たのか。
女は胸らへんをみている。
「クルトォ、あんた、やってくれる、じゃない」
顔を上げてみると、女の胸らへんには穴が開いている。
穴といっても貫通しているわけではない。
皮膚と肋骨に穴が開き、心臓がむき出しになっている状態なのだ。
「本当、殺したくなるわぁ」
クルトは集中しすぎたのか、息を荒くしながら膝をついた。
しかし、女は何事もないかのように、クルトに近づいていく。
「ち、面倒くせえ」
俺の体力も魔力も残り少ない。
魔力が回復する道具をつけているとはいえ、それを上回る程の傷を負っている。
面倒ではあるが、女をやるのは今しかないのだ。