妖魔06~晴嵐~
致死量のダメージで、刻々と死が迫っている。
動けぬまま、今まで起きた事を思い返す。
改革派で自分自身のやってきた事。
俺は何一つ、達成できなかった。
妖魔の世界を手に入れる事は、夢に終わる。
「燕」
今から、燕を一人にしてしまうのか。
「いや」
我が子の顔を見る事もないだろう。
だが、それも覚悟の上でここにいる。
後悔がないわけではないが、仕方のない事だ。
俺は、一人で勝てなかったのだからな。
「おい」
クルトが俺の近くに寄ってきた。
「お前、か」
涙を拭っても、泣いたと解るほどに後が残っている。
「すまねえだ」
「お前に、謝られる筋合いは、ない」
クルトは自分の目的を完了した。
ここで帰るのも間違いではない。
「さっさと、どこにでも、いけ」
「お前は、どうなるだ?」
「知る、か」
目を開ける力もなくなってきた。
「面倒、くせえ」
死ぬのか。
クルトが何かをいっているが、俺の耳も正常に機能しなくなってきている。
考える事もままならないままに、しばらくすると五官を失った。
俺は自らの世界に別れを告げ、闇へと落ちた。
動けぬまま、今まで起きた事を思い返す。
改革派で自分自身のやってきた事。
俺は何一つ、達成できなかった。
妖魔の世界を手に入れる事は、夢に終わる。
「燕」
今から、燕を一人にしてしまうのか。
「いや」
我が子の顔を見る事もないだろう。
だが、それも覚悟の上でここにいる。
後悔がないわけではないが、仕方のない事だ。
俺は、一人で勝てなかったのだからな。
「おい」
クルトが俺の近くに寄ってきた。
「お前、か」
涙を拭っても、泣いたと解るほどに後が残っている。
「すまねえだ」
「お前に、謝られる筋合いは、ない」
クルトは自分の目的を完了した。
ここで帰るのも間違いではない。
「さっさと、どこにでも、いけ」
「お前は、どうなるだ?」
「知る、か」
目を開ける力もなくなってきた。
「面倒、くせえ」
死ぬのか。
クルトが何かをいっているが、俺の耳も正常に機能しなくなってきている。
考える事もままならないままに、しばらくすると五官を失った。
俺は自らの世界に別れを告げ、闇へと落ちた。