妖魔06~晴嵐~
白と黒
暗闇をライターの火で守られているかのように、光を放っていた。
「どこまで続いてるんだ」
どこを歩いているのかは三人とも分かっていないだろう。
正しい地図なんてどこにもないのだからな。
しかし、道があるという事はどこかに繋がっているという事だ。
美咲は周囲を警戒しながら歩き、ジャスミンはいまだに不満を口に出していた。
「丞」
「どうした?」
「もし、ね」
「ああ」
「もし、私たちがイヴァンを倒したとして、世界は元に戻るのかな?」
俺は答えをもっていなかった。
妖魔をおかしくさせる霧。
元凶はイヴァンである事に間違いない。
でも、うまい具合に排除されるじゃどうかといえば、明確な答えがないのだ。
誰かが実験をして、結果があるわけでもない。
ただ、漠然と、イヴァン=カナシュートという妖魔を屠るだけという答えがあるだけ。
「イヴァンの目的って、何なんだろうね?」
霧を意図的に出しているとするのならば、世界にとって悪影響をもたらす思考を持っている。
だが、霧が勝手にイヴァンの体から出ているとするのなら、それは目的の一部でもないという事だ。
「あいつの目的がはっきりとした物ではないにしろ、どうにかするしかないのははっきりしてるだろ?」
「そうだね」
「美咲、お前はあいつに対して、どう思ってるんだ?」
気持ちはないだろうと決め付けるのはよろしくない。
死者の俺に気持ちがあるなんていうのも決め付けられない。
今の美咲の気持ちはどこにあるのか。
「どこまで続いてるんだ」
どこを歩いているのかは三人とも分かっていないだろう。
正しい地図なんてどこにもないのだからな。
しかし、道があるという事はどこかに繋がっているという事だ。
美咲は周囲を警戒しながら歩き、ジャスミンはいまだに不満を口に出していた。
「丞」
「どうした?」
「もし、ね」
「ああ」
「もし、私たちがイヴァンを倒したとして、世界は元に戻るのかな?」
俺は答えをもっていなかった。
妖魔をおかしくさせる霧。
元凶はイヴァンである事に間違いない。
でも、うまい具合に排除されるじゃどうかといえば、明確な答えがないのだ。
誰かが実験をして、結果があるわけでもない。
ただ、漠然と、イヴァン=カナシュートという妖魔を屠るだけという答えがあるだけ。
「イヴァンの目的って、何なんだろうね?」
霧を意図的に出しているとするのならば、世界にとって悪影響をもたらす思考を持っている。
だが、霧が勝手にイヴァンの体から出ているとするのなら、それは目的の一部でもないという事だ。
「あいつの目的がはっきりとした物ではないにしろ、どうにかするしかないのははっきりしてるだろ?」
「そうだね」
「美咲、お前はあいつに対して、どう思ってるんだ?」
気持ちはないだろうと決め付けるのはよろしくない。
死者の俺に気持ちがあるなんていうのも決め付けられない。
今の美咲の気持ちはどこにあるのか。