妖魔06~晴嵐~
美咲に何があったのかを子鉄に説明する。
「美咲は先に逝ったのね」
「そうだ」
二度と戻ってはこない。
以前のようなチート技を使う術はない。
そして、輪廻を壊した俺は二度と世界に戻れないのだろう。
「覚悟していたとはいえ、辛いわね」
「ああ」
俺自身も相当きている。
表面上は静かではあるが、内心はすぐに崩れてしまいそうだ。
「これから先、犠牲が出ないとは限らないわね」
「最悪の事態もあるかも、な」
見通しが甘いせいで引き起こした事が多すぎる。
俺の責任だ。
責任はとらなければならない。
その責任は留まる事ではない。
この戦いをやめる事でもない。
俺は顔を上げる。
「多分、次に奴がいる」
「そうね」
俺は足を進めようとする。
「ねえさーん!」
ジャスミンが飛んで子鉄に抱きついた。
「ちょっと、何よ?」
「姉さんの匂いがする!」
迷惑そうな顔を隠さないが、ジャスミンは気にしていない。
「ちょっとそのままにしておいてくれ。ジャスミンもしばらく我慢してたみたいなんだ」
「何とも、迷惑な話ね」
頭を抱えたまま、直立不動の姿勢は変えない。
「美咲は先に逝ったのね」
「そうだ」
二度と戻ってはこない。
以前のようなチート技を使う術はない。
そして、輪廻を壊した俺は二度と世界に戻れないのだろう。
「覚悟していたとはいえ、辛いわね」
「ああ」
俺自身も相当きている。
表面上は静かではあるが、内心はすぐに崩れてしまいそうだ。
「これから先、犠牲が出ないとは限らないわね」
「最悪の事態もあるかも、な」
見通しが甘いせいで引き起こした事が多すぎる。
俺の責任だ。
責任はとらなければならない。
その責任は留まる事ではない。
この戦いをやめる事でもない。
俺は顔を上げる。
「多分、次に奴がいる」
「そうね」
俺は足を進めようとする。
「ねえさーん!」
ジャスミンが飛んで子鉄に抱きついた。
「ちょっと、何よ?」
「姉さんの匂いがする!」
迷惑そうな顔を隠さないが、ジャスミンは気にしていない。
「ちょっとそのままにしておいてくれ。ジャスミンもしばらく我慢してたみたいなんだ」
「何とも、迷惑な話ね」
頭を抱えたまま、直立不動の姿勢は変えない。