妖魔06~晴嵐~
「クルト、お前はどうする?」
うなだれているクルトに問いかける。
「オラは」
「俺はお前の望む答えなら、否定はしない。それが死を選択するかもしれない事だったとしてもな」
死ぬのは怖い。
誰しもがそう思う。
クルトのことが大事であるのなら、行かせないのが正解なのかもしれない。
でも、俺は本人の意思を尊重する。
最後まで、そのスタンスは変えるつもりはない。
「最後になるかもしれないしな。ちゃんとお前の答えを聞いておきたい」
「オラも行くだ」
つぶやくように答えを述べた。
「そうか」
「オラは嘘をついただ」
納得しかけたところで、再びクルトが言葉をつむぐ。
「覚悟があるといいながら、本当は、覚悟なんか出来てなかっただ」
「ああ」
「このまま、このまま終わらせたら、オラは本当にダメな奴で終わるだ」
「お前の好きなようにすりゃいい。その代わり、もう自分に嘘はつくんじゃないぞ」
「分かっただ」
クルトの表情は険しいままではあるが、意思が砕けたわけではない。
「琴も行くにゃ!」
琴が俺の頭の上に乗り上げて、元気のいい声を出した。
「いいのか?」
「一人は嫌にゃ。だから、丞ちゃんと行くにゃ」
「そうか、分かった」
しばらくして、俺達は歩き始める。
うなだれているクルトに問いかける。
「オラは」
「俺はお前の望む答えなら、否定はしない。それが死を選択するかもしれない事だったとしてもな」
死ぬのは怖い。
誰しもがそう思う。
クルトのことが大事であるのなら、行かせないのが正解なのかもしれない。
でも、俺は本人の意思を尊重する。
最後まで、そのスタンスは変えるつもりはない。
「最後になるかもしれないしな。ちゃんとお前の答えを聞いておきたい」
「オラも行くだ」
つぶやくように答えを述べた。
「そうか」
「オラは嘘をついただ」
納得しかけたところで、再びクルトが言葉をつむぐ。
「覚悟があるといいながら、本当は、覚悟なんか出来てなかっただ」
「ああ」
「このまま、このまま終わらせたら、オラは本当にダメな奴で終わるだ」
「お前の好きなようにすりゃいい。その代わり、もう自分に嘘はつくんじゃないぞ」
「分かっただ」
クルトの表情は険しいままではあるが、意思が砕けたわけではない。
「琴も行くにゃ!」
琴が俺の頭の上に乗り上げて、元気のいい声を出した。
「いいのか?」
「一人は嫌にゃ。だから、丞ちゃんと行くにゃ」
「そうか、分かった」
しばらくして、俺達は歩き始める。