妖魔06~晴嵐~
「さて、やりましょうか」

私はナイフを構え妖魔さん達の群れに走り始めます。

妖魔さん達の前にたどり着くと、爆発が起こりました。

「人様のセクシィーなハネムーンを邪魔するなんてな。おじさん怒っちゃうぞ?」

空中からパラシュートと共に飛び降りてきたのはスーパーハウスくらいの大きな箱と二人の男女でした。

「もうちょっとよそでゆっくりしてても良かったんじゃないか?」

「ふう、お前さんは何もわかってないな。ゆっくりする場所っていうのは自分で作るもんだ」

吸っていたタバコを地面へと放り投げます。

「おや、退魔師のお二人じゃないですか」

天才的な格闘センスを持つ葉桜蛍さんに、重火器の扱いに長けた洋子さんですね。

「ふう、男の記憶はあまりないんだがなあ」

「こいつは中々忘れちゃならない要注意人物だろ」

「おや、洋子さんは私の事を知っていただけるようですね」

「あんた、ブラックリストに乗ってるからな。ま、どうでもいいけどね」

四角い小さな箱についたボタンを押すと、箱が開き解放され多数の武装が詰まっていました。

「ま、これくらいあれば、あれくらいの数はどうにかなるだろ」

洋子さんはロケットランチャーを拾い上げます。

「しかし、不思議ですね。ハネムーンに行っていたのに、何故ここにお戻りになられたのですか?」

「ま、自分の故郷が危ないってんなら、何とかしなくちゃならないだろ。私達は退魔師なんだしな」

「おやおや、愛国心の豊富さに感心しますよ」

「蛍はそうじゃないみたいだけどね」

蛍さんはタバコに火をつけて、向かってくる妖魔さん達のほうを見ます。
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