妖魔06~晴嵐~
「という事をロベリアが言ってるわ」
「不味いのう、原初なる者は不完全という事になる」
龍姫は親指を噛みながら、苦い顔をする。
「不完全だと、どうなるのよ?」
「心がない」
「心?」
「吟が担当していたのは、心じゃ、感情じゃ」
「それは、確かに不味いわね」
子鉄は再び気を引き締めた。
『無感情』がどういう物を担っているのか、子鉄は知っていたからだ。
「イヴァンという男に女神の力を使わせるのがいいのか。それとも、心のないメトロディアナが復活するのか。どちらにせよ、危ない橋というのには代わりはない」
「一難去って、また一難ってやつね」
今持つ物は風の能力だけであり、刀と鉄球は使えないでいた。
「あんたは、摩耶とか言ったわね?」
「何や?」
「出来るだけ子供達が動けるように、心をリラックスさせておいて」
「今の状況で、出来ると思ってるんか?」
「もしもの時、動けなければ死ぬだけよ」
イヴァンは狙うものが定まっていた。
しかし、メトロディアナは狙うものが定まっていない。
それは、無差別という事を表していた。
「下手に動かさないほうがいいという事もあるかもしれへんやんか」
「多分、メトロディアナって奴の攻撃は予想以上に違いないわ。そう何度も受け止められるとは思わないほうがいいのよ」
子鉄は千鶴のほうを見た。
「不味いのう、原初なる者は不完全という事になる」
龍姫は親指を噛みながら、苦い顔をする。
「不完全だと、どうなるのよ?」
「心がない」
「心?」
「吟が担当していたのは、心じゃ、感情じゃ」
「それは、確かに不味いわね」
子鉄は再び気を引き締めた。
『無感情』がどういう物を担っているのか、子鉄は知っていたからだ。
「イヴァンという男に女神の力を使わせるのがいいのか。それとも、心のないメトロディアナが復活するのか。どちらにせよ、危ない橋というのには代わりはない」
「一難去って、また一難ってやつね」
今持つ物は風の能力だけであり、刀と鉄球は使えないでいた。
「あんたは、摩耶とか言ったわね?」
「何や?」
「出来るだけ子供達が動けるように、心をリラックスさせておいて」
「今の状況で、出来ると思ってるんか?」
「もしもの時、動けなければ死ぬだけよ」
イヴァンは狙うものが定まっていた。
しかし、メトロディアナは狙うものが定まっていない。
それは、無差別という事を表していた。
「下手に動かさないほうがいいという事もあるかもしれへんやんか」
「多分、メトロディアナって奴の攻撃は予想以上に違いないわ。そう何度も受け止められるとは思わないほうがいいのよ」
子鉄は千鶴のほうを見た。