妖魔06~晴嵐~
「く」

皆は爆風で飛ばされそうになるが、何とか踏ん張る。

子供達は、龍姫によって作られた防護壁によって生きていた。

しかし、夢魔はメトロディアナの腕によって貫かれている。

「が、は」

腕を引き抜かれると何も言わずに、倒れた。

「龍姫、二人に回復を!」

子鉄が右足をすばやく引くと、刀に付けられていた糸によって足元に戻ってくる。

「退魔神剣!」

唱えた後に刀を蹴り上げ口に咥えた。

子鉄は走り出す。

首を振りながら、刀を振るう。

刀がメトロディアナに当たる直前で止まった。

「く」

片目でメトロディアナを直視する。

メトロディアナも子鉄を直視した。

二人の目が会うと、子鉄の片目が破壊される。

「があ!」

思わず刀を放した。

メトロディアナは回し蹴りを行うと、子鉄は後方へと吹っ飛びめり込む程に壁に激突し、気を失う。

「あ、ああ、そ、んな」

千鶴は押し寄せる恐怖に集中を乱す。
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