妖魔06~晴嵐~
『千鶴!集中を解いては駄目!』
ジャスミンの怒鳴り声が千鶴の中に響き渡る。
「向こうは神なんだよ。皆、死んじゃうよ」
『いい加減になさい!』
「でも」
『あなた、この惨状を見て何とも思わないの?』
琴と龍姫は倒れた二人を癒す事に集中しており、子鉄は壁の中に埋もれ気を失っており、摩耶は子供達を守るように前に立っている。
「力が見当たらないんだよ」
千鶴は力のない声を上げた。
『誰かのためになりたいと思ってんなら弱音を言うのは後に取っときなさい!』
「ジャスミン」
『私は姉さんのためになるっていうのなら、自分に出来る事がある以上は諦めない!』
「本当に、見つかると思うの?」
『あなた次第よ』
ジャスミンは今でも探っていた。
奥の奥へと潜るかのように。
ジャスミンの叱咤により千鶴の心は少し落ち着いた。
「皆、ごめん。もう少し、待って」
千鶴はメトロディアナを見る事を止め、言葉を口にするのも止めた。
再び自分の中を探り始める。
その様子を伺っていた龍姫は息を吐く。
「そなたなら、出来る」
しかし、メトロディアナの足音は龍姫へと近づいていく。
ジャスミンの怒鳴り声が千鶴の中に響き渡る。
「向こうは神なんだよ。皆、死んじゃうよ」
『いい加減になさい!』
「でも」
『あなた、この惨状を見て何とも思わないの?』
琴と龍姫は倒れた二人を癒す事に集中しており、子鉄は壁の中に埋もれ気を失っており、摩耶は子供達を守るように前に立っている。
「力が見当たらないんだよ」
千鶴は力のない声を上げた。
『誰かのためになりたいと思ってんなら弱音を言うのは後に取っときなさい!』
「ジャスミン」
『私は姉さんのためになるっていうのなら、自分に出来る事がある以上は諦めない!』
「本当に、見つかると思うの?」
『あなた次第よ』
ジャスミンは今でも探っていた。
奥の奥へと潜るかのように。
ジャスミンの叱咤により千鶴の心は少し落ち着いた。
「皆、ごめん。もう少し、待って」
千鶴はメトロディアナを見る事を止め、言葉を口にするのも止めた。
再び自分の中を探り始める。
その様子を伺っていた龍姫は息を吐く。
「そなたなら、出来る」
しかし、メトロディアナの足音は龍姫へと近づいていく。