妖魔06~晴嵐~
一番遠い場所
イヴァンと融合してからの記憶はない。
しかし、俺は吟に引き抜かれて、再び自分の足で立つ事となった。
「分かってるのは、目の前のアレがとっても弱ってるって事くらいか」
女の格好をした者が膝をつきながら、苦しみの声を上げている。
「俺が倒すっていっても、出来るのかよ?」
「不完全アルからな。お前に出来る技なら、問題ないアルよ」
「そうか」
俺は両腕に闇と光の力を作り出し、両手を合わせる。
目の前にあるのはカオスだ。
「これで、最後か」
「ま、て」
女から男の声が発せられる。
それは聞き覚えがあった。
「イヴァンか」
「ここでボクを消せば、その女も同時に消える」
俺は吟を見る。
「私は、私の自我を持ってして長く生きた。思い残す事もない」
もし、体の全てが消えるというのなら、一部だけが世界に残るという事はないのだろう。
「イヴァン」
俺はカオスを投げる構えを取る。
「ここでよ、吟と別れたくないだの何だの言うつもりはない。俺は、吟の守りたいものを守る」
吟の守りたいもの。
それは、俺を含め、自分の大切な者達だ。
しかし、俺は吟に引き抜かれて、再び自分の足で立つ事となった。
「分かってるのは、目の前のアレがとっても弱ってるって事くらいか」
女の格好をした者が膝をつきながら、苦しみの声を上げている。
「俺が倒すっていっても、出来るのかよ?」
「不完全アルからな。お前に出来る技なら、問題ないアルよ」
「そうか」
俺は両腕に闇と光の力を作り出し、両手を合わせる。
目の前にあるのはカオスだ。
「これで、最後か」
「ま、て」
女から男の声が発せられる。
それは聞き覚えがあった。
「イヴァンか」
「ここでボクを消せば、その女も同時に消える」
俺は吟を見る。
「私は、私の自我を持ってして長く生きた。思い残す事もない」
もし、体の全てが消えるというのなら、一部だけが世界に残るという事はないのだろう。
「イヴァン」
俺はカオスを投げる構えを取る。
「ここでよ、吟と別れたくないだの何だの言うつもりはない。俺は、吟の守りたいものを守る」
吟の守りたいもの。
それは、俺を含め、自分の大切な者達だ。