妖魔06~晴嵐~
姉
自動販売機で購入したホット缶コーヒーの熱さを手に覚えながら、笹原冬狐は空を眺めていた。
変わりのない蒼い海に、変則型の白い魚が泳いでいる。
白いコートを風に靡かせながらも、車にもたれかかっている。
自分は無関係だと言わんばかりに、微動だにしない。
街から少し離れた港で倉庫が並んでいた。
人気はない。
そう、ここには人はいない。
冬狐は妖魔であり、アスファルトの上に倒れている血だらけの妖魔も人間ではない。
先ほど、冬狐は倒れていた男の妖魔の襲撃を受けた。
しかし、勝敗はあっ気なかった。
力を増幅させられ続けて自滅してしまったのだ。
冬狐の研究合間の休憩時間を奪い、怒りを買ったのだから妖魔も運がなかったといってもいい。
感情の壊れた冬狐は守るべき者以外には非情になる。
男の妖魔が何者かなどどうでも良かった。
イヴァンとの戦いや、秋野とジャックとの戦いには興味がなかったからだ。
ただし、妹の笹原美咲に危害が加わるというのなら話は別である。
冬狐の家族に対しての感情が働いていないという事は、まだその時ではない。
「ふう」
風に靡く片目を隠した茶色に染まった前髪。
「葉桜一族に関わる者は死ぬ、か」
そして、冬狐も深く葉桜一族に関わっている。
それ以上に、血を受け継いでいるのだから、当事者といってもいい。
「冬狐ちゃんじゃないかい」
背後に立っていたのは、葉桜靜丞である。
「靜丞さん、何故、ここに?」
「この近くに買い物があったんでのう」
変わりのない蒼い海に、変則型の白い魚が泳いでいる。
白いコートを風に靡かせながらも、車にもたれかかっている。
自分は無関係だと言わんばかりに、微動だにしない。
街から少し離れた港で倉庫が並んでいた。
人気はない。
そう、ここには人はいない。
冬狐は妖魔であり、アスファルトの上に倒れている血だらけの妖魔も人間ではない。
先ほど、冬狐は倒れていた男の妖魔の襲撃を受けた。
しかし、勝敗はあっ気なかった。
力を増幅させられ続けて自滅してしまったのだ。
冬狐の研究合間の休憩時間を奪い、怒りを買ったのだから妖魔も運がなかったといってもいい。
感情の壊れた冬狐は守るべき者以外には非情になる。
男の妖魔が何者かなどどうでも良かった。
イヴァンとの戦いや、秋野とジャックとの戦いには興味がなかったからだ。
ただし、妹の笹原美咲に危害が加わるというのなら話は別である。
冬狐の家族に対しての感情が働いていないという事は、まだその時ではない。
「ふう」
風に靡く片目を隠した茶色に染まった前髪。
「葉桜一族に関わる者は死ぬ、か」
そして、冬狐も深く葉桜一族に関わっている。
それ以上に、血を受け継いでいるのだから、当事者といってもいい。
「冬狐ちゃんじゃないかい」
背後に立っていたのは、葉桜靜丞である。
「靜丞さん、何故、ここに?」
「この近くに買い物があったんでのう」