妖魔06~晴嵐~
「あ、そ」
姉の目つきが急変する。
まるで、獲物を狙うかのような恐ろしい物。
クルトは姉の姿を知っている。
幼少の頃に一度だけ姉が怒り狂った事があった。
変鎖は解け、周囲の物を破壊する。
理由は、クルトが姉の『玩具』を逃がしたからだ。
『玩具』といっても生きた妖魔であり、妖魔は牢屋の中で苦痛を訴えていた。
もちろん、クルトの親は知らない。
姉は隠し事をするのも、誰よりも上手かったのだ。
クルトも偶然知っただけであって、本来ならば知る事はなかった。
お互いに苦しみを味合わされている同士、引き合ったのかもしれない。
最初は近づくまいと思っていた。
しかし、見るに見かねて、少し話しただけでも、妖魔のされている事は理解できたのだ。
クルトは、妖魔の顔を見て耐えられなくなる。
正しい事だと思い、隙を見て逃がす。
しかし、姉にとっては怒り狂う原因となった。
最終的にはクルトの親が止め、事は収まる。
姉は、生まれた頃より気が触れていた。
周囲の物を壊す事で快楽を感じ、自分の糧としていた。
普段は誰にも迷惑をかけないような、家族からは信頼を得る姿を装っている。
気が触れているといても、常に破壊行動をするわけではない。
だから、恐ろしい。
境界線を知っているからこそ、今まで閉じ込められる事無く生きてきた。
姉は、愛を知らない。
知ろうともしない。
必要がないと、思っている。
理解はしているが、それはあくまで頭の中で描いた理論だ。
それは知らないと同義である。
姉の目つきが急変する。
まるで、獲物を狙うかのような恐ろしい物。
クルトは姉の姿を知っている。
幼少の頃に一度だけ姉が怒り狂った事があった。
変鎖は解け、周囲の物を破壊する。
理由は、クルトが姉の『玩具』を逃がしたからだ。
『玩具』といっても生きた妖魔であり、妖魔は牢屋の中で苦痛を訴えていた。
もちろん、クルトの親は知らない。
姉は隠し事をするのも、誰よりも上手かったのだ。
クルトも偶然知っただけであって、本来ならば知る事はなかった。
お互いに苦しみを味合わされている同士、引き合ったのかもしれない。
最初は近づくまいと思っていた。
しかし、見るに見かねて、少し話しただけでも、妖魔のされている事は理解できたのだ。
クルトは、妖魔の顔を見て耐えられなくなる。
正しい事だと思い、隙を見て逃がす。
しかし、姉にとっては怒り狂う原因となった。
最終的にはクルトの親が止め、事は収まる。
姉は、生まれた頃より気が触れていた。
周囲の物を壊す事で快楽を感じ、自分の糧としていた。
普段は誰にも迷惑をかけないような、家族からは信頼を得る姿を装っている。
気が触れているといても、常に破壊行動をするわけではない。
だから、恐ろしい。
境界線を知っているからこそ、今まで閉じ込められる事無く生きてきた。
姉は、愛を知らない。
知ろうともしない。
必要がないと、思っている。
理解はしているが、それはあくまで頭の中で描いた理論だ。
それは知らないと同義である。