妖魔06~晴嵐~
「ちょ、ちょ、ちょっと、待って、何で、何でだ?」
「何をそんなに驚いてるでしょう?」
目の前の人は地上の私服姿であり、悠然とした態度で俺達を見ている。
「郁乃母さん、俺」
心の中でしかあったことのない母さん。
こみ上げてくるものが沢山あった。
「そんな目も、あの人にそっくりでしょう」
仕方のないような顔になり、俺の頭を撫でる。
「お前は、誰だ?」
「母さん、あなたは丞に話を聞かなかったのでしょうか?」
「母さん?私が?お前の?」
吟は郁乃母さんの事を警戒しているようだ。
「本当、記憶がなくなっているのは確かのようでしょう」
「何で、郁乃母さんは俺達の記憶が?」
「私がここよりも上に辿り着いた存在だからでしょう」
「上?」
「そう、極楽という場所でしょう」
郁乃母さんなら、行ってもおかしくなさそうな感じである。
「吟よ、何年ぶりじゃ?」
隣には、歳を食った爺さんがいるようだ。
和服姿で妙な威圧感をかもし出している。
「生き物は儚いのう。ワシとお前でさえ、こうやって死に追いやられるのだからなあ」
爺さんは長い眉毛と髭で、表情が解らない。
「それで、こっちは」
「葉桜、丞だ」
「おお、吟の子孫か。お前のやらかした事は色々と聞いておる」
何故か、怒っているように見えるのは気のせいか?
「丞、一言謝っておいた方が、身のためでしょう?」
「な、何でだ?」
「それは」
「何をそんなに驚いてるでしょう?」
目の前の人は地上の私服姿であり、悠然とした態度で俺達を見ている。
「郁乃母さん、俺」
心の中でしかあったことのない母さん。
こみ上げてくるものが沢山あった。
「そんな目も、あの人にそっくりでしょう」
仕方のないような顔になり、俺の頭を撫でる。
「お前は、誰だ?」
「母さん、あなたは丞に話を聞かなかったのでしょうか?」
「母さん?私が?お前の?」
吟は郁乃母さんの事を警戒しているようだ。
「本当、記憶がなくなっているのは確かのようでしょう」
「何で、郁乃母さんは俺達の記憶が?」
「私がここよりも上に辿り着いた存在だからでしょう」
「上?」
「そう、極楽という場所でしょう」
郁乃母さんなら、行ってもおかしくなさそうな感じである。
「吟よ、何年ぶりじゃ?」
隣には、歳を食った爺さんがいるようだ。
和服姿で妙な威圧感をかもし出している。
「生き物は儚いのう。ワシとお前でさえ、こうやって死に追いやられるのだからなあ」
爺さんは長い眉毛と髭で、表情が解らない。
「それで、こっちは」
「葉桜、丞だ」
「おお、吟の子孫か。お前のやらかした事は色々と聞いておる」
何故か、怒っているように見えるのは気のせいか?
「丞、一言謝っておいた方が、身のためでしょう?」
「な、何でだ?」
「それは」